たましひの抜けし暑さかな
谷中の稽古日でした。
この暑さの中、皆さん坂を上ってよく通って来て下さいました。
お寺様が用意してくださった麦茶が、疲れを癒してくれると暫し待合で休んでからのお稽古でした。
お寺のデンちゃんは、夜遊びが益々忙しい様で、帰って来ない日もある様ですが、今日はお稽古日だったからか、遊び疲れたからか、この暑さもあってか、何度話し掛けても振り向いてくれず、魂の抜けた様に長いこと佇んでいらっしゃいました(笑)
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2023年08月09日
2023年08月03日
酷暑の中に
今日は、長唄の「吾妻八景」を稽古している若い学生のお弟子さん達が、曲に縁のある旧跡や土地巡りをしたいと言うので、朝早く上野に集合して作曲者記念碑や不忍の池弁財天、寛永寺、清水観音堂など案内しましたが、こちらが昼前に余りの暑さで早くもダウンしそうだったので、近くのレストランに入っての解説にしました。
中でも清水観音堂は学生の頃からご縁をいただいているので、お正月と年の暮れにはお参りさせて頂いている場所です。
寛永8年に東叡山寛永寺を開山した天海大僧正が京の清水寺に倣って建立した清水観音堂。元禄時に現在地に移されていますが、「清水の舞台」の前に配されているのいるのが、歌川広重も浮世絵に描いた月の松。琵琶湖に見立てた不忍池となってます。
月の松は、円を描いた不思議な松。
天海大僧正は、不忍池を琵琶湖に見立て、そこに浮かぶ島を琵琶湖の竹生島から弁才天を勧請して、不忍池辯天堂を建立していますが、月の松の円の中にその不忍池辯天堂が収まるような仕掛けなのだそうです。
月の松は、明治初期の台風により被害を受けて永らく失われて、平成に入って復元。
往時の松は、江戸時代の植木職人の技術を凝らして作り上げた様ですが、新たに復元された月の松も、現代の造園技術を駆使して造形されたものだそうです。
江戸時代に江戸一番の桜の名所として知られた上野・寛永寺。
歌川広重が最晩年に手がけた一大連作『名所江戸百景』の「上野清水堂不忍ノ池」そして「上野山内月のまつ」の2枚に描かれています
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中でも清水観音堂は学生の頃からご縁をいただいているので、お正月と年の暮れにはお参りさせて頂いている場所です。
寛永8年に東叡山寛永寺を開山した天海大僧正が京の清水寺に倣って建立した清水観音堂。元禄時に現在地に移されていますが、「清水の舞台」の前に配されているのいるのが、歌川広重も浮世絵に描いた月の松。琵琶湖に見立てた不忍池となってます。
月の松は、円を描いた不思議な松。
天海大僧正は、不忍池を琵琶湖に見立て、そこに浮かぶ島を琵琶湖の竹生島から弁才天を勧請して、不忍池辯天堂を建立していますが、月の松の円の中にその不忍池辯天堂が収まるような仕掛けなのだそうです。
月の松は、明治初期の台風により被害を受けて永らく失われて、平成に入って復元。
往時の松は、江戸時代の植木職人の技術を凝らして作り上げた様ですが、新たに復元された月の松も、現代の造園技術を駆使して造形されたものだそうです。
江戸時代に江戸一番の桜の名所として知られた上野・寛永寺。
歌川広重が最晩年に手がけた一大連作『名所江戸百景』の「上野清水堂不忍ノ池」そして「上野山内月のまつ」の2枚に描かれています
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2023年07月29日
ちぢみ
2023年07月26日
移動中の楽しみ
2023年07月23日
松永鉄九郎兄 「長唄の会」
昨日の「長唄の会」には暑い中、お運び頂きましてありがとうございました。主催の鉄九郎兄さんの長唄愛とエネルギーを頂きながら何とか無事に終えることができました。ありがとうございました。
今回は、「賎機帯」を半田先生と唄わせて頂くので、演出として唄分けを考えながら変えまして、何度も先生が稽古にお付き合い下さいました。大変贅沢な時間を頂き過ごさせて頂きました。
また「吉原雀」は昔からの友人の正一郎さんに久し並んで頂いて久しぶりに一緒に唄わせて頂きました。横にいてくれるだけで安心感と言うのでしょうか、力まず自然体でいられました。
その様な仲間が居るのは本当に幸せなことだと思います。ありがとうございました。
また、今回、私の唄を見て頂き、稽古をつけて頂きました師に本当に感謝申し上げます。長唄が、また面白くなりました!
ありがとうございました!
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2023年07月16日
2023年07月14日
酷暑の中に
東京に戻ってきました。
午前中に稽古、それから、お盆でお宅に戻られてると思いましたが(笑)各師のお墓参りに伺いました。来週は演奏会が二つありますので、そのお願いと共に。「吉原雀」の稽古もやっと終わり、いよいよ曲のまとめに入りました。思っている絵が伝わればいいのですが。
午後は、久しぶりに国博へ
「藤原定家〜明月記」の特集を観に行きました。
遠州流の茶道を学んだ事で、定家の書に興味を持ち、随分と定家様を自分で勉強しましたが、中々書けません。定家の「明月記」の本を買って、手本、教科書の様にしてましたが、実際に観るのは今日が初めてでした。
明月記の他にも様々な書も展示され観ましたが、田能村竹田の「詩書巻」も美しく魅かれました。
中々、自分の思う様な書は書けませんが、自分の字が書ける様に少しずつ勉強していきたいと改めて思いました。
それにしても暑い。ぐったりです。
午前中に稽古、それから、お盆でお宅に戻られてると思いましたが(笑)各師のお墓参りに伺いました。来週は演奏会が二つありますので、そのお願いと共に。「吉原雀」の稽古もやっと終わり、いよいよ曲のまとめに入りました。思っている絵が伝わればいいのですが。
午後は、久しぶりに国博へ
「藤原定家〜明月記」の特集を観に行きました。
遠州流の茶道を学んだ事で、定家の書に興味を持ち、随分と定家様を自分で勉強しましたが、中々書けません。定家の「明月記」の本を買って、手本、教科書の様にしてましたが、実際に観るのは今日が初めてでした。
明月記の他にも様々な書も展示され観ましたが、田能村竹田の「詩書巻」も美しく魅かれました。
中々、自分の思う様な書は書けませんが、自分の字が書ける様に少しずつ勉強していきたいと改めて思いました。
それにしても暑い。ぐったりです。
2023年07月01日
庭村の邦楽サロンのご案内
早や7月に入りました。
昨日は企画会議をいたしまして、秋からの演奏会やサロンの内容が決まってまいりました。
大変ご好評頂いております、下北沢アレイホールでの「庭村の邦楽サロン」の日程も決まりました。
10月16日 (月) 「秋を聴く」
11月13日 (月) 「邦楽道中膝栗毛」
12月11日 (月) 「庭村の邦楽夜ばなし」
18時30分開場 / 19時開演
ゲスト、プログラムなど詳しいご案内は近日、ご案内申し上げます。どうぞお楽しみに!
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昨日は企画会議をいたしまして、秋からの演奏会やサロンの内容が決まってまいりました。
大変ご好評頂いております、下北沢アレイホールでの「庭村の邦楽サロン」の日程も決まりました。
10月16日 (月) 「秋を聴く」
11月13日 (月) 「邦楽道中膝栗毛」
12月11日 (月) 「庭村の邦楽夜ばなし」
18時30分開場 / 19時開演
ゲスト、プログラムなど詳しいご案内は近日、ご案内申し上げます。どうぞお楽しみに!
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2023年06月23日
根津美術館へ
今日は、夕方からの舞台まで時間があったので、青山の根津美術館へ寄ってみた。
「救いのみほとけ」と言う企画展と、西田コレクション展が開催中。
何か救われたらいいなぁ、と思って入ってみましたよ(笑)
地蔵信仰の中にある様々な「お地蔵さま」、美術でしたが、中でも、光明皇后が亡き両親の追善の為に発願した一切経のうちの一巻「大方広十輪経 巻第四」の尊さに美しさに魅かれました。
西田コレクションでは、安南の染付けの鼓鉢や花形皿が珍しく、安南好きにはいいコレクションが観られました。他に阿蘭陀など。
庭園に出てみると、庭師さんが雨を前に、忙しそうに仕事を急いでいましたが、根津さんの庭は、緑に囲まれた中の石仏や灯籠が美しい。
庭はあまり変わりませんが、根津美術館も山種美術館も以前の方が好きでした。小さいながらも品があって、ゆったりと観ることのできるいい美術館でした。
今は所蔵している内容と建物のバランスと言うか、格が違う、違和感を強く感じますね。
なんだか寂しいですよ。
それにしても、最近の美術館は、何処に行っても人が多いなぁ。
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2023年06月21日
7月も無事に
稽古
2023年06月13日
紫陽花や
今日は、谷中の稽古日でした。
本堂脇の紫陽花が華やかに咲いていていました。
先週、見つけた加藤郁乎さんの「俳諧志」を稽古場に置いて、お弟子さんを待つ時間に少しずつ読み始めましたが、芭蕉をはじめ蕪村や杉風、井原西鶴、紀伊國屋文左衛門などなどの俳人を紹介しています。今日は、谷中近く鶯谷に居していたこともある江戸琳派の酒井抱一を選んで読んでみた。ちょっとした逸話や外来語を多く使った俳句が面白い。
それぞれ紹介されている人物が5ページ程にまとめられているので、稽古の合間に一人づつ読んでいけるのが嬉しく楽しい。
この本の装丁も好きですね。本のケースから出したこの表紙の色は、何か意味するもののイメージがあるのかな。郁乎さんがいたら聞いてみたかったですね。
紫陽花やビードロ吹きが橡の先
抱一
本堂脇の紫陽花が華やかに咲いていていました。
先週、見つけた加藤郁乎さんの「俳諧志」を稽古場に置いて、お弟子さんを待つ時間に少しずつ読み始めましたが、芭蕉をはじめ蕪村や杉風、井原西鶴、紀伊國屋文左衛門などなどの俳人を紹介しています。今日は、谷中近く鶯谷に居していたこともある江戸琳派の酒井抱一を選んで読んでみた。ちょっとした逸話や外来語を多く使った俳句が面白い。
それぞれ紹介されている人物が5ページ程にまとめられているので、稽古の合間に一人づつ読んでいけるのが嬉しく楽しい。
この本の装丁も好きですね。本のケースから出したこの表紙の色は、何か意味するもののイメージがあるのかな。郁乎さんがいたら聞いてみたかったですね。
紫陽花やビードロ吹きが橡の先
抱一
慈雨となり
2023年06月07日
郁乎さんの本
最近、気に入って通う古本屋がある。揃えている本のセンスが何とも自分に合って好きなのです。
この間も、ふらっと立ち寄ってみると、入り口に面白い装丁の本が一冊あった。
加藤郁乎「俳諧志」。
「あっ、郁乎さんの本だ!」と思って早速手に取ってパラパラと読んでいると、郁乎さんと出会った時の事を色々と思い出した。
大学四年の時だったか、通っていた目白のBARでよくお会いして、席が隣りになると、お好きだった河東節のお話を随分と伺いました。
郁乎さんの「江戸の風流人」や「江戸桜」「江戸俳諧歳時記」「俳人荷風」は面白く、今でこも自分の本棚に置いてあります。
今回出逢った「俳諧志」、これからゆっくり読んでみたいと思います。
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この間も、ふらっと立ち寄ってみると、入り口に面白い装丁の本が一冊あった。
加藤郁乎「俳諧志」。
「あっ、郁乎さんの本だ!」と思って早速手に取ってパラパラと読んでいると、郁乎さんと出会った時の事を色々と思い出した。
大学四年の時だったか、通っていた目白のBARでよくお会いして、席が隣りになると、お好きだった河東節のお話を随分と伺いました。
郁乎さんの「江戸の風流人」や「江戸桜」「江戸俳諧歳時記」「俳人荷風」は面白く、今でこも自分の本棚に置いてあります。
今回出逢った「俳諧志」、これからゆっくり読んでみたいと思います。
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紫陽花の花
no-title
2023年05月20日
no-title
2023年05月14日
静岡で
2023年05月12日
お稽古
ご縁を頂きまして、今月から小さな子供たちに茶道のお稽古をすることになりました。4歳、5歳のお子さんばかり50数名を4つのグループに分けてお稽古します。先任の先生のお稽古の運び方が素晴らしく、5歳のグループは、お半東(お茶碗やお菓子の出入)までできる様になっていました。
僕が学んできました流儀とは少し違うところもありますが、大変素敵な流れなので基本を是として、少しづつ足していけたらなぁと思っています。
このお稽古を、師が見たら何というかなぁと(笑)
今は亡き師の顔を思い出し想像しながら、子供たちと茶道の時間を楽しんで創っていけたらと思っています。
ご縁を頂きましてありがとうございました!
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僕が学んできました流儀とは少し違うところもありますが、大変素敵な流れなので基本を是として、少しづつ足していけたらなぁと思っています。
このお稽古を、師が見たら何というかなぁと(笑)
今は亡き師の顔を思い出し想像しながら、子供たちと茶道の時間を楽しんで創っていけたらと思っています。
ご縁を頂きましてありがとうございました!
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2023年05月07日
久保田万太郎 傘雨忌
二十代の頃、いつも自分のポケットや鞄の中に入れていた可愛い本があります。
久保田万太郎句集 「こでまり抄」
成瀬櫻桃子編 (ふらんす堂)
小説家・劇作家 久保田万太郎は浅草生まれ。
生粋の江戸っ子として伝統的な江戸言葉を用い駆使して滅びゆく下町の人情を描いた多くの作品、舞台を残しました。また俳誌「春燈」を主宰し文人俳句の代表作家としても知られました。
私は、作品や舞台は勿論のこと、万太郎の哀しく愁いある、ひとりごとの句にとても惹かれました。
その万太郎の「ひとりごと」に惹かれて、持ち歩き読んでいたのがこの「こでまり抄」です。
神田川祭りの中をながれけり
竹馬やいろはにほへとちりぢりに
さびしさは木をつむあそびつもる雪
月の雨ふるだけふると降りにけり
万太郎は邦楽界にも縁が深く、長唄「みやこ風流」を作詞し長唄に名曲を残しました。
中でも長唄の名人 七代目芳村伊十郎師や山田抄太郎師は、よく万太郎の家を訪れたと言います。
ある日、万太郎が「こんな小唄を作ったんです」と遊びに来ていた抄太郎にスラスラ書いて渡すと、それを読んだ抄太郎が、ちょっと考え、三味線を持って来てもらい、少し試しに弾いてみたりしたあと、うなずいて、即座にこの新曲に手をつけたと言う。
智恵の輪の ちえでぬけずに
ひょっくりと はずみでぬけし
面白さ だからさ
この様にして、万太郎が作った多くの小唄の殆どが抄太郎の作曲で、小唄にも数多くの名曲を残し、今も人気曲として唄われています。
妻、子に先立たれていた万太郎は、晩年何度かの入院をしている。その時にずっと病床に付き添っていた女性がいた。その女性も亡くしてしまう。このあと、万太郎の嘆き悲しむ姿を近くにいる人間は正視できなかったという。
湯豆腐やいのちのはてのうすあかり
万太郎の代表句である。
この句を詠んだ五ヶ月ののちの急逝。
小でまりの花に風いで来りけり
久保田万太郎
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久保田万太郎句集 「こでまり抄」
成瀬櫻桃子編 (ふらんす堂)
小説家・劇作家 久保田万太郎は浅草生まれ。
生粋の江戸っ子として伝統的な江戸言葉を用い駆使して滅びゆく下町の人情を描いた多くの作品、舞台を残しました。また俳誌「春燈」を主宰し文人俳句の代表作家としても知られました。
私は、作品や舞台は勿論のこと、万太郎の哀しく愁いある、ひとりごとの句にとても惹かれました。
その万太郎の「ひとりごと」に惹かれて、持ち歩き読んでいたのがこの「こでまり抄」です。
神田川祭りの中をながれけり
竹馬やいろはにほへとちりぢりに
さびしさは木をつむあそびつもる雪
月の雨ふるだけふると降りにけり
万太郎は邦楽界にも縁が深く、長唄「みやこ風流」を作詞し長唄に名曲を残しました。
中でも長唄の名人 七代目芳村伊十郎師や山田抄太郎師は、よく万太郎の家を訪れたと言います。
ある日、万太郎が「こんな小唄を作ったんです」と遊びに来ていた抄太郎にスラスラ書いて渡すと、それを読んだ抄太郎が、ちょっと考え、三味線を持って来てもらい、少し試しに弾いてみたりしたあと、うなずいて、即座にこの新曲に手をつけたと言う。
智恵の輪の ちえでぬけずに
ひょっくりと はずみでぬけし
面白さ だからさ
この様にして、万太郎が作った多くの小唄の殆どが抄太郎の作曲で、小唄にも数多くの名曲を残し、今も人気曲として唄われています。
妻、子に先立たれていた万太郎は、晩年何度かの入院をしている。その時にずっと病床に付き添っていた女性がいた。その女性も亡くしてしまう。このあと、万太郎の嘆き悲しむ姿を近くにいる人間は正視できなかったという。
湯豆腐やいのちのはてのうすあかり
万太郎の代表句である。
この句を詠んだ五ヶ月ののちの急逝。
小でまりの花に風いで来りけり
久保田万太郎
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