2024年10月07日
演奏会にて
昨日、演奏会で「えにしの橋」を唄わせて頂きました。以前、私の古いお弟子さんがこの曲をと言う事で、亡くなった先代の家元さんの残された音源を元にお稽古させて頂きましたが、その時に曲に対して余りピンと来ないままにしてしまっていました。
今回、お声掛けいただいて、慌てて資料を調べてみたり、先生にお稽古に伺い、細かいところまで教えて頂いて、やっと曲全体の理解、解釈ができ、短いながらも、この曲の面白さを感じました。
改めて、素敵な一曲と出逢う事が出来てよかったです。
反省と共に、ありがとうございました!
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2024年09月18日
「婦系図」の軸
今日は、懐かしいものが出て来ました。
学生時代に、下宿先の坂下、千駄木の団子坂下に画商の森さんと言うおじさんがいました。
絵を観ることが好きだったので、暇にまかせてよくふらりと寄っては、森のおじさんに多くの画家の作品を観せてもらい、絵の事を教えてもらいました。
印象に残っているのは、熊谷守一や棟方志功、芹沢圭介の肉筆や木村荘八の油絵から濹東綺譚の連載挿絵の肉筆原画集、北村西望、津田清風の書、そして、名の知れぬ、名の無い画家の名品など、貴重なものを、手に取らせてもらい、間近で観させてくれました。あの経験は、今の僕には財産となっています。
丁度、少しづつ舞台に出させてもらえる様になった頃、いつもの様に森のおじさんの所に寄って絵を観せてもらったり、舞台の話しからか、泉鏡花の話しや新派の話しをした事がありました。
ある日、おじさんが、「貴方が持ってたら活きるるだろう、持っててもらいたい物がある」と風呂敷に包まれた箱を渡されました。
広げてみると、「婦系図 緑郎」と箱書がしてありました。
話しを聞くと、新派の名優 喜多村緑郎が泉鏡花作品であり、新派の名作、そして当り役の「婦系図」の主人公 お蔦と主税の二人を喜多村が俳句で詠書したと言う貴重な二軸だった。喜多村の独特ではありますが、とても流麗な筆と句は素晴らしいものです。
それから、これは託された大事な物と、実家へ持ち帰って、自分の部屋の奥にずっと蔵いっぱなしで、すっかりと忘れてしまいました。
最近、不思議なことに、鏡花の作品を読むことや小唄を唄うことが多くある様になり、今日、部屋で鏡花全集を探していたら、出て来ましたよ!
おじさんに託されたことを感じました。
自分の表現の世界で何か、この軸が活きる様に、皆様に観ていただける様に、企画を考えて行きたいと思います!
どうぞ、ご期待下さい!
学生時代に、下宿先の坂下、千駄木の団子坂下に画商の森さんと言うおじさんがいました。
絵を観ることが好きだったので、暇にまかせてよくふらりと寄っては、森のおじさんに多くの画家の作品を観せてもらい、絵の事を教えてもらいました。
印象に残っているのは、熊谷守一や棟方志功、芹沢圭介の肉筆や木村荘八の油絵から濹東綺譚の連載挿絵の肉筆原画集、北村西望、津田清風の書、そして、名の知れぬ、名の無い画家の名品など、貴重なものを、手に取らせてもらい、間近で観させてくれました。あの経験は、今の僕には財産となっています。
丁度、少しづつ舞台に出させてもらえる様になった頃、いつもの様に森のおじさんの所に寄って絵を観せてもらったり、舞台の話しからか、泉鏡花の話しや新派の話しをした事がありました。
ある日、おじさんが、「貴方が持ってたら活きるるだろう、持っててもらいたい物がある」と風呂敷に包まれた箱を渡されました。
広げてみると、「婦系図 緑郎」と箱書がしてありました。
話しを聞くと、新派の名優 喜多村緑郎が泉鏡花作品であり、新派の名作、そして当り役の「婦系図」の主人公 お蔦と主税の二人を喜多村が俳句で詠書したと言う貴重な二軸だった。喜多村の独特ではありますが、とても流麗な筆と句は素晴らしいものです。
それから、これは託された大事な物と、実家へ持ち帰って、自分の部屋の奥にずっと蔵いっぱなしで、すっかりと忘れてしまいました。
最近、不思議なことに、鏡花の作品を読むことや小唄を唄うことが多くある様になり、今日、部屋で鏡花全集を探していたら、出て来ましたよ!
おじさんに託されたことを感じました。
自分の表現の世界で何か、この軸が活きる様に、皆様に観ていただける様に、企画を考えて行きたいと思います!
どうぞ、ご期待下さい!
2024年09月15日
11月 蓮生忌に
2024年09月10日
えにしの橋の
今日は谷中の稽古を終えて、来月唄う「えにしの橋」の稽古を付けて頂きました。
歌川国貞の芝居絵で、
「夢結蝶鳥追」(ゆめむすぶちょうにとりおい)が残ってます。
この芝居、実際にあった事件を材にして作られたものらしいですが、
吾妻橋のふもとで、源三郎が雪駄をなおさせているところに、二人の女太夫が通りかかり、源三郎がおこよを見初めるという場面。
このあとに長五郎の取り持ちで恋が始まる。この時代は身分違いの者同士の結婚は禁じられていたので、おこよの身分を改ざんして夫婦になるが、のちに露見し、源三郎はお家没収の上死罪となる。
この劇中、見初めのところで唄われたとの事で、曲の解釈を伺いながら稽古して頂いているうちに、短い曲ですが、風情のあるいい曲だなぁと、今日稽古をして頂いて好きになりました。どこかでやりたいと思います(笑)!
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歌川国貞の芝居絵で、
「夢結蝶鳥追」(ゆめむすぶちょうにとりおい)が残ってます。
この芝居、実際にあった事件を材にして作られたものらしいですが、
吾妻橋のふもとで、源三郎が雪駄をなおさせているところに、二人の女太夫が通りかかり、源三郎がおこよを見初めるという場面。
このあとに長五郎の取り持ちで恋が始まる。この時代は身分違いの者同士の結婚は禁じられていたので、おこよの身分を改ざんして夫婦になるが、のちに露見し、源三郎はお家没収の上死罪となる。
この劇中、見初めのところで唄われたとの事で、曲の解釈を伺いながら稽古して頂いているうちに、短い曲ですが、風情のあるいい曲だなぁと、今日稽古をして頂いて好きになりました。どこかでやりたいと思います(笑)!
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2024年09月04日
10月14日 月花舎 「用細胞聴」
「細胞で聴き、感じたい」と考える演奏家や音楽を紹介するコンサートシリーズ 3
「lecture celluloire ・用細胞聴 サイボウデキク」
を神保町 月花舎にて10月14日(月祝)にて開きます。2部では、国内外で広く活躍する石川高氏を今回のゲストに迎え、「笙」の世界をお送りします。
石川 高 (いしかわ こう);笙(しょう)
宮田まゆみ、豊英秋、芝祐靖各氏に師事し、雅楽の笙と歌謡を学びました。1990年より笙の演奏活動をはじめ、世界中の音楽祭に出演してきました。雅楽団体「伶楽舎」に所属しています。笙の独奏者としても、国内外の音楽家、作曲家のプロジェクトに参加し、即興演奏も行っています。朝日カルチャーセンター新宿教室「古代歌謡講座」を担当して20年が過ぎました。2023年9月には、リスボンのグルベンキアン現代美術館にて開催された、Engawa A Season of Contemporary Art from Japanに参加し、山崎阿弥と共演しています。
https://aurora-argentea.bandcamp.com/
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「lecture celluloire ・用細胞聴 サイボウデキク」
を神保町 月花舎にて10月14日(月祝)にて開きます。2部では、国内外で広く活躍する石川高氏を今回のゲストに迎え、「笙」の世界をお送りします。
石川 高 (いしかわ こう);笙(しょう)
宮田まゆみ、豊英秋、芝祐靖各氏に師事し、雅楽の笙と歌謡を学びました。1990年より笙の演奏活動をはじめ、世界中の音楽祭に出演してきました。雅楽団体「伶楽舎」に所属しています。笙の独奏者としても、国内外の音楽家、作曲家のプロジェクトに参加し、即興演奏も行っています。朝日カルチャーセンター新宿教室「古代歌謡講座」を担当して20年が過ぎました。2023年9月には、リスボンのグルベンキアン現代美術館にて開催された、Engawa A Season of Contemporary Art from Japanに参加し、山崎阿弥と共演しています。
https://aurora-argentea.bandcamp.com/
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黎明
2024年08月29日
久しぶりに
2024年08月26日
金沢から
2024年08月13日
久しぶり顔をあわせし盆の夢
2024年08月12日
2024年08月06日
2024年08月02日
秋からの企画公演のご案内
2024年07月22日
谷川雁の書体
2024年07月16日
浴衣
2024年07月14日
未足混沌 どこまでも未完の余韻のうちに
盆の入りとなりました。
この春から、大変多くのご縁を頂きました。
その中で、ふとしたところから亡き師、松岡宗訓調禅師と繋がる事が多く不思議なご縁と導きを頂いています。
この夏もそれが続いております。
この歳になり、改めて亡き師の形式や束縛に捉われない、新しい物を積極的に受けいれる茶風や美学に触れ、その美意識は私の心の大きなよりどころとなり、一つの方向性となっています。
それらが活かされる場として、現代の暮らしの中で邦楽をはじめ、茶の湯を身近なものとして楽しんで頂きたいと考えてます。
迎盆に師遺愛の作品と紫陽花を取合わせて
詠草 「寺に宿せし友へ」 調
中廻し 自筆墨描入辻ヶ花文さ
花入 古竹 「水馴れ竿」
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この春から、大変多くのご縁を頂きました。
その中で、ふとしたところから亡き師、松岡宗訓調禅師と繋がる事が多く不思議なご縁と導きを頂いています。
この夏もそれが続いております。
この歳になり、改めて亡き師の形式や束縛に捉われない、新しい物を積極的に受けいれる茶風や美学に触れ、その美意識は私の心の大きなよりどころとなり、一つの方向性となっています。
それらが活かされる場として、現代の暮らしの中で邦楽をはじめ、茶の湯を身近なものとして楽しんで頂きたいと考えてます。
迎盆に師遺愛の作品と紫陽花を取合わせて
詠草 「寺に宿せし友へ」 調
中廻し 自筆墨描入辻ヶ花文さ
花入 古竹 「水馴れ竿」
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2024年07月08日
充実した休日に
2024年07月01日
夏の祓と
2024年06月27日
充実した時間に
2024年06月04日
六月 下北沢アレイ「庭村の邦楽サロン」
本日は、大変な雨の中を多くの皆様お運び頂きましてありがとうございました。
満員御礼 感謝申し上げます。
今回も大人気企画
「三味線道中膝栗毛」洋月さん事、一恵ちゃんのパワー溢れる民謡メドレー北から南まで12曲、
そして、私は、山田抄太郎小唄集から、長唄、端唄まで、3人で走り終えました。
ゲストの洋月さんの力強い三味線と唄、それに寄り添い、支える晴代さんの優しい笛、大変素敵な時間となりました。客席もステージも、笑いあり、笑いあり!共にパワー全開の楽しいライブでありました。
ありがとうございました!
次回、秋からの邦楽サロン企画中です。
お楽しみに!
ありがとうございました。
また、今回のサロンにて、私の手違いでお客様に会場の御案内が至らず大変ご迷惑をお掛けしてしまいました。心よりお詫び申し上げます。
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