
もう十数年開けてなかったレコードの棚を開けてみました。諸先生、先輩、自分で探し集めて買ったものなど、数えきれませんが思い切って整理することにしました。
一枚一枚を見てゆくと様々な思い出が蘇ります。
学生時代に出逢って買った一枚。
安藤鶴夫作 「藝阿呆」
竹本綱大夫、竹沢弥七の名演、名盤です。
義太夫をこよなく愛した安藤鶴夫が、幕末から明治にかけ、大隈太夫が厳しい修行を経て名人と謳われるに至る芸一筋の人生を描いているものですが、
「降る雪や明治は遠くなりにけり」と言う草田男の句詩からはじまり、三代目竹本大隅太夫にまつわるエピソードや相方で三味線を勤めていた名人二代目豊澤團平のその二人の物語を中心に、芸の世界の苛烈な生き方を綱大夫が迫真の語りで、弥七の美しく情感ある糸の音で聴かせてくれる作品です。この一枚を毎日の様に聴いては泣いていた様に思います。
久しぶりに藝阿呆が聴けてよかった。
今日の仕事はこれでお仕舞い。(笑)
明日から頑張ります!
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